下の階から苦情が来たら?子どもの足音の謝り方と管理会社への伝え方
下の階の人から、子どもの足音がうるさいと苦情が来た。管理会社からの電話や手紙だったり、玄関まで直接言いに来られたりすると、頭が真っ白になりますよね。すぐ謝りに行くべきか、何を変えればいいのか、この先どうなるのかと、不安が一度に押し寄せるはずです。
最初にやることは、謝ること、困っている時間と音を聞くこと、今日できる対策を始めることの3つ。その後のやり取りを管理会社に間に入ってもらう形にすると、話がこじれにくくなります。
この記事では、国土交通省の音のハンドブック、環境省と横浜市の生活騒音の案内、国の賃貸住宅標準契約書などを照らし合わせて、謝り方と伝え方の文例、今日からの対策、こじれたときの相談先までを順にまとめました。

- 苦情が来た直後の謝り方と聞き取ること
- 管理会社への伝え方と文例
- 子どもの足音と泣き声に今日からできる対策
- しつこい苦情や退去が心配なときの相談先
下の階から苦情が来たら最初にすること

苦情が来てからの数日は、下の階の人との関係がこの先どうなるかを左右する時間です。最初の一言、聞き取ること、管理会社への伝え方の順に見ていきましょう。
結論:まず謝って、困っている時間と音を聞く
下の階から苦情が来たら、まず迷惑をかけたことを謝り、どの時間帯にどんな音で困っているかを聞いてください。そのうえで今日からできる対策を始め、その後のやり取りは管理会社を通すのが、いちばんこじれにくい進め方です。
横浜市の生活騒音の案内でも、苦情が来たときは冷静に誠意をもって対応し、できることに手を打つこと、話し合いが難しければ大家や管理会社に入ってもらうことがすすめられています(2024年4月更新)。
生活騒音には、法律で決まった「この大きさまでなら大丈夫」という基準がありません(環境省のパンフレット・横浜市)。市区町村によっては、条例などで生活騒音への配慮を求めているところもあります。音の感じ方は人それぞれなので、数字で白黒をつけるより、相手が何に困っているかを聞いて手を打つほうが近道でしょう。
苦情が来たその日から、だいたい次の順に進めると迷いません。
| いつ | やること | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 苦情が来たその日 | 謝る。困っている時間帯・音の種類・部屋を聞く | 言い訳から入らない。管理会社から連絡が来たなら管理会社に伝える |
| その日〜翌日 | 走る場所にマット、椅子や机の脚にフェルト、夜のルール | 聞き取った部屋の上と、走る通り道から |
| 1週間ほどで | やった対策を管理会社に伝える | 下の階の人にも伝えてもらう |
| 苦情がくり返されたら | 記録をつけて管理会社に相談 | 直接のやり取りを増やさない |
| 身の危険を感じたら | 110番。緊急でなければ#9110 | 一人で言い返しに行かない |
出典:国土交通省住宅局「音と向き合うためのハンドブック 共同住宅で快適に暮らすための音への気づきと工夫」(2026年10月22日確認)、横浜市「生活騒音とは?」(2024年4月11日更新)をもとに作成(時期の目安は、この記事で決めた目安)
ひとつ覚えておきたいのは、謝ることと、言われたことを何でも受け入れることは別だということ。できることとできないことを分けて伝えるほうが、話は前に進みやすくなるでしょう。
直接謝りに行く?菓子折りはいる?
謝り方は、苦情がどこから来たかで変えるのがおすすめです。管理会社から連絡が来たなら、まず管理会社に謝罪と対策を伝え、下の階を直接訪ねるかどうかは管理会社に相談してから決めましょう。
国土交通省のハンドブックは、音の困りごとを感情的なまま当事者同士で話すと関係がこじれやすいとして、まず管理会社や大家に相談する流れをすすめています。下の階の人が管理会社を通したのは、直接は言いにくかったからかもしれません。
玄関まで直接言いに来られたときは、その場でまず謝り、困っている時間と音を聞きます。事情の説明や「うちではないかも」という話は、その場ではしないほうが無難。対策をして改めて連絡すると伝え、来られたことは管理会社にも知らせておきましょう。
直接謝るときの一言の例
「子どもの足音でご迷惑をおかけして、申し訳ありません。特にどの時間帯の、どんな音が気になっていますか。今日から、走る場所にマットを敷くなどの対策を始めます。」
菓子折りに決まりはありません。同じように悩んでいる人の声では、菓子折りを持って謝りに行ったという話もあれば、管理会社を通して苦情が来て、直接謝りに行くべきか迷っているという相談もあります。持っていくなら、受け取るかどうかは相手に任せるくらいの気持ちで十分でしょう。
品物より、何を変えたかを伝えるほうが相手には届きます。謝ったあとの対策と報告を、セットで考えておきたいところですね。
確かめたいのは時間帯・音の種類・部屋
謝るときに一緒に聞いておきたいのは、時間帯・音の種類・聞こえる部屋の3つです。管理会社から連絡が来たなら、管理会社を通して聞いてもらいましょう。
時間帯が分かれば、夜のルールの決め方が変わります。音の種類が分かれば、マットで減らせる音か、遊び方で減らす音かが見えてきます。聞こえる部屋が下の階の寝室なら、その真上では走らない、という手も打てますね。
| 苦情で言われた音 | 音の種類 | 効きやすい対策 |
|---|---|---|
| ドスン・ドンドン(走る・跳ぶ・重い物を落とす) | 重い床の衝撃音 | 遊ぶ場所と時間のルール・重い物はそっと置く。マットは和らげる程度 |
| コツン(小さな物やおもちゃを落とす) | 軽い床の衝撃音 | 防音の等級が表示されたマットやラグ |
| ズズッ(椅子や机を引く) | 軽い床の衝撃音 | 椅子や机の脚にフェルト・クッションシール |
| 泣き声・大きな声 | 空気を伝わる音 | 窓を閉める・寝る部屋を変える(床のマットではほとんど防げない) |
出典:国土交通省住宅局「音と向き合うためのハンドブック」p.12〜13・20〜22、環境省の生活騒音のパンフレットをもとに作成
もうひとつ知っておきたいのが、音の出どころは真上の部屋とは限らないこと。同じハンドブックには、音が聞こえた方向と実際に音が出た場所は一致しないことがあり、床や壁、配管を伝わって、真上以外の部屋(斜めの位置の部屋や離れた部屋)から聞こえることもある、と書かれています。
言われた時間に家族全員が出かけていたなら、言い返すのではなく「その時間は留守にしていました」と事実だけを管理会社に伝えましょう。同じように悩んでいる人の声には、苦情を出したのは真下ではなく斜め下の部屋の人だったと管理人から聞いた、という話もありました。
軽い音と重い音の違いや床の造りによる響き方は、子どもの足音対策とマットで減る音・減らない音の記事で詳しく書いています。
管理会社への伝え方と文例
管理会社に伝えることは、お詫び、困っている時間と音の確認、今日からの対策、の3つ。言われた時間に留守だったなどの事実があれば、最後に添えます。
管理会社に伝えるときの文例
「このたびは子どもの足音でご迷惑をおかけし、申し訳ありません。下の階の方が特に困っている時間帯と音の種類が分かれば、教えていただけますか。」
「今日から、子どもが走る場所にマットを敷き、椅子の脚にフェルトを貼りました。夜は早めに静かな遊びに切り替えます。下の階の方にもお伝えいただけると助かります。」
入れないほうがいいのは、「子どもだから仕方ない」「うちではないと思う」といった、相手の受け止め方を否定する言葉。留守だった事実を伝えるときも、相手を疑う言い方にはしないでおきましょう。
1週間ほどたったら、やった対策を管理会社にもう一度伝え、下の階の人に届けてもらいます。対策をしたことが相手に伝わらないと、「何も変わっていない」と受け取られかねません。団地なら、管理事務所など物件を管理している窓口に同じように伝えます。
いつ、誰に、何を伝えたかは、日付と一緒にメモしておくと安心でしょう。あとで苦情がくり返されたときに、話を整理する助けになります。
子どもの足音を今日から減らす対策

苦情のあと何を変えたかは、下の階の人がいちばん気にしているところかもしれません。物で減らせる音と、暮らし方でしか減らない音を分けて、すぐ手を付けられる順に並べました。
マットは部分敷きから、家具の脚にフェルト
今日できる対策の一つ目は、子どもが走る場所に敷くマットと、家具の脚に貼るフェルトです。横浜市の生活騒音の案内でも、下の階から苦情が出たときは、部分的にじゅうたんを敷く、テーブルや椅子の足にゴムやフェルトを貼るといった対策が効果的、と書かれていました。
国土交通省のハンドブックによると、フローリングは衝撃を吸収しにくく、子どもが走ったり跳んだりする場所にはマットが役立ちます。転んだときのけがを減らせるのも、うれしいところ。タイル型なら必要な範囲だけに敷けますし、選ぶときは「ΔLL」などの防音の等級が表示された商品が安心とされています。
同じハンドブックには、マットは厚ければいいわけではなく、硬さを示す「G値」も参考になること、柔らかすぎると歩きにくくなることも書かれていました。子どもが走る場所に敷くなら、端がめくれてつまずかないかも見ておきたいところですね。
敷く場所は、部屋全体よりも次の順で考えると、少ない枚数でも効き目を出しやすくなるはず。
- 苦情で聞き取った部屋の真上
- 子どもが走る通り道(廊下・リビングの真ん中)
- 跳ぶ場所(ソファの前・ベッドの横)
部屋全体に敷き詰めると費用も手間もかかるので、まずは聞き取った部屋の上と走る通り道から始め、苦情が続くようなら広げていく順番が、むだのない進め方でしょう。
すぐ始めやすいのが、50cm角のタイル型の防音マットです。たとえばタイル型の防音マット「静床ライト」は、商品ページで等級がΔLL-4(LL-40)と表示され、カッターで切って必要な場所だけに並べられます。商品ページによると水洗いもできるので、食べこぼしの多い年齢でも使いやすいはず。
マットの等級の読み方や、ラグ・下敷き・ジョイントマットの違いは、防音マットの選び方と等級の見方にまとめました。賃貸の床を傷めない敷き方や、湿気・変色を防ぐ手入れもそちらで紹介しています。
家具の脚のフェルトが効くのは、椅子を引く「ズズッ」という音や、テーブルを動かす音。ハンドブックでも、椅子や机の脚にクッションシールを貼ると、動かすときの音が軽くなるとされています。子ども用の椅子や、おもちゃ箱の脚も忘れずに見ておきたいところですね。
脚の形がばらばらなら、切って使えるシートが便利です。切って使える家具用のフェルトなら、丸い脚にも四角い脚にも合わせて貼れます。はがれて脚がむき出しになると、かえって床に傷が付くこともあるので、ときどき確かめておくと安心でしょう。
なお、ゴム製の脚カバーや滑り止めは、床材によっては色が移ることがあり、床材メーカーの取扱説明書にもその注意が書かれています。賃貸の床なので、気になるときは管理会社に床材を聞いてから選ぶと安心です。
ただし、マットとフェルトで下がりやすいのは、小さな物やおもちゃを落とす音や、椅子を引く音などの軽い音。走る・跳ぶドスンという重い音は、マットだけでは和らげる程度です。重い音は次の「遊ぶ場所と時間のルール」と組み合わせて減らしていきます。
価格や在庫は商品ページで確かめてください。敷いたこと・貼ったことは、そのまま管理会社への報告にも使えます。
走りやすい場所と夜のルールを決める
重い音は、床に何を敷くかより、どこで・いつ走るかで変わります。国土交通省のハンドブックでは、走り回る遊びは日中(午前9時〜午後6時)に、夜間(午後10時〜翌午前6時)は少し早めの時間から静かに過ごすことが目安として挙がっていました。
家族のルールにするなら、たとえば次のような形が考えられます。
- 夕ごはんのあとは、追いかけっこやジャンプをしない
- 寝る前の時間は、お絵描きやパズルなど座ってできる遊びにする
- 跳んでいいのはマットの上だけ、と場所を決める
リビングに長い直線の通り道があると、子どもはつい走りたくなるもの。家具の置き方で通り道を短く区切るだけでも、走り出しにくくなるはずです。体を動かしたい日は、公園や児童館などの外遊びに回すのも手でしょう。
同じように悩んでいる人の声では、苦情のあと子どもを叱る日が増えて、親のほうが落ち込んでしまったという話も見られます。「ここなら跳んでいい」「この時間からは静かな遊び」と先に決めておくと、毎回叱らずに済む場面が増えるかもしれません。
ハンドブックには、ふだんのあいさつで顔を合わせる機会があると、相手の生活音への安心感が生まれやすい、という話もありました。苦情のあとに廊下で会ったら、軽く会釈するだけでもかまいません。
泣き声の苦情は窓と寝る部屋を見直す
赤ちゃんの夜泣きや子どもの大きな声は、床ではなく空気を伝わる音です。床に敷くマットではほとんど防げないので、手を打つ場所が足音とは違います。
まず見直したいのは窓。窓を開けていると、声は外を回って下の階や隣に届きます。環境省のパンフレットでも、近所に配慮して、窓を開けたまま話さないよう呼びかけています。夜泣きの多い時期だけでも、寝る部屋を下の階の寝室や隣の部屋から遠い側に移すと、届き方が変わることもあるでしょう。
夜泣きは、親がどう頑張っても止められない時期があるもの。管理会社を通して「夜泣きの時期で、窓を閉める・寝る部屋を変えるなどしています」と伝えておくと、相手も事情が分かって受け止め方が変わりやすくなります。
謝るときに「いつまで続くか分からない」と正直に添えるのは、悪いことではありません。何をしているかを具体的に伝えることのほうが大切です。
マットを敷いても苦情が続くとき
同じように悩んでいる人の声で多いのが、「すでに厚いマットを敷いているのに苦情が来る」というもの。そんなときは、次の4つを順に見直してみてください。
1つ目は、音の種類。苦情の音が走る・跳ぶ重い音なら、マットだけでは和らげる程度なので、遊ぶ場所と時間のルールのほうが効きます。2つ目は、敷く場所。走る通り道や跳ぶ場所にすき間があると、そこで音が出ます。
3つ目は、音の出どころ。前に書いたとおり、音は真上の部屋からとは限りません。苦情の時間に留守だったことがあるなら、それも事実として管理会社に伝えましょう。4つ目は、相手の受け止め方です。環境省のパンフレットには、一度不快と感じた音は、その後も敏感に感じやすくなると書かれていました。
見直したうえで、もう一段できるのが重ね敷きです。今あるジョイントマットやラグの下に、下敷き用の「足音マット」のような下敷きタイプを足すと、軽い音をさらに下げやすくなります。走る場所の下から足していくと、むだがありません。
そして、変えたことは必ず管理会社に伝えておきましょう。感じ方は人それぞれなので、こちらの対策が届いていないと、いつまでも同じ苦情が続いてしまいがちです。
それでも折り合わないとき、子どもが走りたがる時期がしばらく続くときは、1階の部屋や構造のしっかりした建物への住み替えを考える家族もいます。どちらがいいかは家族の事情しだいなので、焦らずに選んでいきましょう。
苦情がこじれたときの相談先

対策をしても苦情が続いたり、壁や天井をたたかれたりすると、怖さと怒りでいっぱいになりますよね。こじれたときに頼れる窓口と、契約で決まっていることを確かめておきましょう。
何度も苦情が来るなら記録して管理会社へ
苦情が何度も来るようになったら、記録をつけ始めます。いつ、どんな苦情が、誰から、どの経路で来たか。こちらが何の対策をして、いつ誰に伝えたか。日付つきのメモがあるだけで、管理会社に相談するときに話が伝わりやすくなります。
相談するときは、直接のやり取りを増やさず、管理会社に間に入ってもらうのが基本です。国土交通省のハンドブックには、管理会社や大家が、特定の部屋が分からないようにフロア全体へさりげなくお知らせを出す方法も紹介されていました。
音の出どころがはっきりしないときは、こうした形を管理会社に相談してみるのも手でしょう。
こうした対応の積み重ねには、実は大きな意味があります。生活の音が「我慢の限度(受忍限度)」を超えるかどうかは、被害の程度や音の出し方だけでなく、当事者どうしの交渉の経過なども合わせて判断されるからです(横浜市の案内・公害等調整委員会の資料)。
こじらせやすい対応
苦情を無視する、「子どもだから仕方ない」と言い返す、仕返しに音を立てたり壁をたたき返したりする、相手の様子を撮影・録音してネットに出す。どれも関係を悪くし、あとで不利に見られやすい対応です。
管理会社に相談しても動いてくれないときは、大家に直接相談する方法があります。ハンドブックでは、管理会社や大家だけでは難しい場合の窓口として、自治体の消費生活相談窓口や、住まいの相談窓口の「住まいるダイヤル」が紹介されていました。
自治体の消費生活相談窓口には、消費者庁の消費者ホットライン「188」からつながります。
壁ドンが続く・怖いときは警察に相談
壁や天井を何度もたたかれる、玄関で大声を出される。そんなときは、一人で言い返しに行かないでください。日時と内容を記録し、まずは管理会社に伝えましょう。
身の危険を感じる、ドアをたたき続けられているなど、今すぐ警察官に来てほしいときは110番です。緊急ではないけれど警察に相談したいときは、全国共通の警察相談専用電話「#9110」が使えます。
政府広報の案内では、#9110は、犯罪や事故に当たるか分からないことも含めて相談できる窓口として紹介されていました。受付は平日の午前8時30分〜午後5時15分(警察本部によって違う場合があります)でした。
相談するときも、記録が役に立ちます。仕返しの音を出したり、相手の家に押しかけたりすると、こちらが責められる側に回りかねないので、やめておきましょう。
苦情で退去になる?契約書の決まりを確かめる
国の賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版)で見ると、苦情が1回来ただけで、すぐに退去しなければならない決まりはありません。貸主が契約を解除できるのは、注意(催告)を受けても直さず、契約を続けるのが難しいと認められるに至ったときとされています。
同じ契約書の禁止事項には、「大音量でテレビ、ステレオ等の操作、ピアノ等の演奏を行うこと」が挙がっています。ただ、標準契約書は国のひな形で、実際の契約書は物件ごとに違うもの。手元の契約書の禁止事項と解除の条文、マンションなら管理規約や使用細則も一度読んでおくと安心です。
退去とは別に、お金の問題になった例もあります。
東京地裁の平成19年10月3日の判決では、上の階の部屋を借りて住んでいた家庭の3〜4歳の子どもが走ったり跳んだりする音が、ほぼ毎日続き、午後7時以降や時には深夜にも及んだケースで、親に慰謝料などの支払い(36万円)が命じられました。
判決は、音の大きさや時間帯に加え、マットの効果がはっきりせず、下の階の人の申し入れにも取り合わなかった上の階の対応を「極めて不誠実」と評価しています。
話し合いでどうにもならないときは、簡易裁判所の民事調停という方法もあります。調停委員が間に入って話し合いで解決をめざす手続きで、騒音などの近隣の問題も対象。手数料は、10万円を求める例で500円と、裁判より安く済みます。
| 困っていること | 相談先 | 目安 |
|---|---|---|
| 苦情のやり取りがこじれた | 管理会社・大家 | 記録を持って相談する |
| 壁をたたかれるなど、緊急ではないが不安 | 警察相談専用電話 #9110 | 平日の日中(警察本部によって違う) |
| 身の危険を感じる | 110番 | すぐに |
| 退去や支払いを求められた | 法テラス(0570-078374)・自治体の法律相談 | 法テラスは平日9〜21時・土曜9〜17時 |
| 話し合いで解決したい | 簡易裁判所の民事調停 | 手数料は10万円を求める例で500円 |
出典:裁判所「民事調停」、政府広報オンライン(2026年3月)、法テラスの公式サイトをもとに作成(2026年10月22日確認)
退去や支払いの話が出たら、一人で抱えずに法テラスや自治体の法律相談で考え方を聞いてみてください。受付時間や手数料は変わることがあるので、最新は公式のページで確かめておくと確実です。
苦情が来たときのよくある質問
苦情が来たら、すぐ引っ越したほうがいいですか?
すぐに引っ越さなければならない決まりはありません。国の賃貸住宅標準契約書(ひな形)では、注意を受けても直さず、契約を続けるのが難しいと認められたときに解除できるとされています。実際の契約は物件ごとに違うので、手元の契約書の解除の条文も確かめておきましょう。
まずは謝って対策を始め、それでも折り合わないときに、1階などへの住み替えを家族で考えるのがいいでしょう。
1階に住んでいれば、苦情は来ませんか?
足音の苦情は下の階から来ることが多いものの、1階でも安心とは言い切れません。国土交通省のハンドブックには、音は床や壁、配管を伝わり、真上以外の部屋(斜めの位置の部屋や離れた部屋)に届くこともあるとあります。声や物音は、隣や上の階に伝わることもあります。
子どもの足音は何時までなら大丈夫ですか?
法律で決まった時間はありません。国土交通省のハンドブックでは、走り回る遊びは午前9時〜午後6時、夜間(午後10時〜翌午前6時)は少し早めから静かに過ごすことが目安とされています。下の階の人の生活時間によっても変わるので、困っている時間帯を管理会社を通して聞くのが確実です。
まとめ:下の階の苦情は謝って対策し管理会社を通す
下の階から苦情が来たら、まず謝って、困っている時間帯と音の種類と部屋を聞きます。そのうえで、走る場所へのマット、椅子や机の脚のフェルト、夜のルールを今日から始め、やったことを管理会社を通して伝える。これが、こじれにくい基本の流れです。
生活騒音には法律の基準値がなく、我慢の限度を超えるかどうかは、交渉の経過も含めて総合的に判断されるもの。だからこそ、誠実に対応して記録を残しておくことが、自分たちを守ることにもつながります。
苦情が続く、壁をたたかれる、退去を言われたといったときは、一人で抱えずに管理会社・#9110・法テラス・民事調停を使い分けてください。子どもの足音そのものの減らし方は、足音対策とマットの記事もあわせて読んでみてくださいね。